今では毎月家計簿をつけ、収入の20~25%を貯金や投資に回そうと努力を続けている私ですが、もともとは「超」が付く浪費家でした。
カードの引き落としに困らない程度(30万円前後)だけ残して、あとは宵越しの金は持たねぇ!を地で行くような浪費家ライフを送っていました。
なぜ私がこのような価値観の切り替えを行ったのか?というのを今回は話していこうと思います。
- なぜ貯金をしなければならないのか、いまいちピンとこない
- 貯金は必要だと思っているけど、いまいち本気になれない
そんな人に対して少しでも考える材料になればと思います。
浪費家だったころの私の価値観
若いころの様々な経験には価値がある
これは正直、今でも思っている部分であります。
- 友達とたらふく飲み食いしたり
- パートナーが居ればパートナーとの思い出を作ったり
- 体力が必要な場所への旅行だったり
- 新しい趣味やサービスに積極的にチャレンジしたり
上記のように、若いからこそ全力で楽しめることは確実に存在すると思います。
また、若いころの感性は若いころにしかありません。だからこそ、若いころの経験にはお金を使う価値があると思います。
ただし、貯金を全くせずにすべて使い切るのはやり過ぎというだけの話です。
身の丈に合った生活とは【収入額=支出】だ
身の丈に合った生活というのは永遠の命題だと思います。
当時の私は、稼いだ金額を丸々投じた生活こそが身の丈に合った生活だと考えていました。
貯金を先取りしてから生活費を確保するという考え方も知っていましたが、それは貯金したい人向けでしょ?と無視していました。
辛い仕事に耐えるためにはお金使ってストレス発散することが必要だ
私は1年目の頃から36協定を破らないように注意しないといけない様な職場で働いていました。
今思えば、その分仕事の経験を積ませてもらいましたし、悪いことばかりではありませんでした。
それでも、当時はめちゃめちゃストレスフルでした。
そのストレスを発散するために、買い物や外食をしまくっていました。
まぁ、結果的には病んだりもせずにここまで来たので、すべてが無駄だったとは言えないかもしれません。
もともと彼女ができるか30歳になるまでは浪費家でいるつもりだった
貯金を若いころからきちんとしている人には、以下のようなパターンがあると思います。
- お金を使うことに対して興味がない人
- とにかくお金が大好きな人
- 漠然と将来が不安で少しでも現金を貯めておきたい人
- FIREしたい人
- 結婚式や子供教育費など、将来のライフプランに沿って貯金の重要さを感じている人
1~3は本人の気質にかなり依存する部分だと思います。
それに対し、4・5は必要に応じて貯金するという一般的な貯金のモチベーションだと思います。その中でも5のパターンが一般的なのではないかと思います。
ですが私の場合、彼女がいた時期がありませんでしたし、そこまで結婚願望というものもありませんでした。
そうなると必然、20代からせっせと貯金する必要性がないわけですね。
そのため、「彼女ができたら考えるとけど、そうでないなら30歳くらいから、老後に向けてちまちまと貯金を始めればいいや」と、そう思っていました。
貯金を始めるようになった理由
転職時に1か月設けた空白期間が無貯金への危機感を与えた
転職する際、一度ゆっくりしようと入社前に1ヵ月ニートしてました。
転職が決定してから多少は貯金を確保したものの、それでも微々たるものでした。
そのため、ニート中~転職先からの給与振り込みまでの間は、結構侘しいものでした。
「もっと貯金があれば、ニート期間中に思いっきり旅行などができたかもしれない。」そのように考えたのは必然だとも思います。
「やっぱり、最低でも100万円は貯金しておくべきだな。」そう考えるようになりました。
マッチョライオンとの出会い
貯金や投資などに意識が向かっていった頃、大人気YouTuberのマッチョライオンと出会いました。
それまでも、パーソナルファイナンスの本は何冊か読んでいました。
それでも、本格的に貯蓄や投資と向き合うようになっていったのは、やはりマッチョライオンとの出会いが大きかったと思います。
金融資産を持つことが人生においてどれだけ意味のあることなのか?そういった根本的なマインド面で特に影響を受けたと思います。
貯金を本格的に始めた頃にやってきたコロナショック
家計を見直しを進めながら、徐々に貯金をしていくようになった頃、コロナショックがやってきました。
正直、ツラい思いをされた人も多いと思います。特に学生などは本当にかわいそうだと思います。一人が好きな学生もいますが、大多数は教室という空間で人間関係を育むものですから。
ですが、こと貯金に関しては圧倒的な追い風でした。
外食・ファッション・旅行、多くの金食い虫たちから一時的に距離を取らせてくれました。
私はこの時期に一気に家計の見直しをすることができました。世間で言うようなリベンジ消費もなく、直実に貯金を増やしていけました。
貯金を意識するようになってから得た新たな価値観
「サラリーマンとして得たお金=自分の人生の時間」である
毎月残業なしで額面30万円を貰っているとします。サラリーマンであれば多くの場合、週5日の月約160時間の労働の対価です。そうすると時給は約1875円ということになります。
つまり、サラリーマンの収入とは、時給制バイトと同じように自分の時間を売って得たお金です。
ということは、「お金を使う=自分の労働時間を使う」と考えることができます。例えば、以下のようになります。
- 900円で外食するということは、約30分の労働と引き換え
- 3,000円でガチャを回すということは、約90分の労働と引き換え
- 15,000円の服を購入するということは、8時間(丸1日)の労働と引き換え
- 300万円の車を購入するということは、1600時間(200日≒1年分)の労働と引き換え
働くこと・一定額の給料を貰うことが当たり前になると忘れがちになりますが、お金を使うということは本来そういうことなのだと考えるようになりました。
昔はバンバン3,000円のガチャを回していましたが、今から90分働いてでも欲しいか?と考えるようになると、回す回数がかなり減りました。
逆に丸1日働いてでも欲しい!と思えば、15,000円出します。
人間の欲望には限りがない
浪費家の場合、下記のように考えることが多いのではないかと思います。
- 今は生活がぎりぎりだから、来年昇給したら貯金を始める
- アレとコレとソレと欲しいもの一通り買い揃えたら貯金を始める
残念ですが大抵の場合、貯金は始まりません。
少なくても、私は始まりませんでした。
今は生活がぎりぎりだから、来年昇給したら貯金を始める
給与待遇が良い会社じゃなければ、役職に就くまでは昇給しても月に3,000円なんてことも多いのではないかと思います。
昇給した分も天引きされるので、実質は2,400円ほど。この2,400円をきちんと貯金できる人はそう多くないと思います。
また、パーキンソンの法則の中に「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」というものがあります。つまり、仮に大きく昇給しても、昇給した分生活レベルは一緒に上がります。
月に2万円ほど昇給しても、より良いところに引っ越したり、外食が増えたりするものだと思います。
アレとコレとソレと欲しいもの一通り買い揃えたら貯金を始める
欲しいものを一通り買い揃えたと思っても、また新しく欲しいものが出てくるものです。
- 洋服は毎シーズン新しいものが発売されます
- 家電やガジェットも毎年のように新製品が登場します
- 家具を購入したら、既存の家具との兼ね合いが気になり始めます
本当の意味で、欲しいものを一通り揃えることは至難の業だと思います。
働くという行為に対して圧倒的な自由を得ることができる
圧倒的な自由とはなんだ?さすがに大げさではないか?そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、私は労働に対する圧倒的な自由という表現は大げさではないと思います。
働かない自由
最初は、働かない自由です。巷で話題のFIREですね。
働かない自由、最高の響きですよね。退屈は嫌で働きたいのであれば働く、しんどくなってきたら辞めるか休職してリフレッシュ。
日本ではなかなかバカンスとはいきませんが、収入がなくてもいいなら派遣等で働けば休職も容易でしょう。派遣切りに怯える必要もありません。
しかし、正直フルFIREするためには最低でも3,000万円、可能なら5,000万円以上が必要になるので現実的ではありません。
それでも一定以上の資産の有無によって、仕事に対するスタンスが大きく変わります。それが以降の自由に繋がっていきます。
職場環境の改善に気軽に取り組める自由
仕事には大なり小なりツラい面はありますが、ツラいばかりの仕事は考え物です。
ツラいばかりの仕事であった場合、待遇改善を求める交渉を行ったり、見切りをつけて退職や転職をする必要があります。
その際、資産があれば待遇改善の交渉に強気で臨めたり、一回辞めて心身を休めたり、腰を据えて転職したりするハードルが下がります。
また、「まぁ、その気になればいつでも辞められるし。」という心の余裕は、長く働くうえで必要なものだと思います。
これくらいであれば、月生活費の3~6か月分もあれば十分でしょう。
キャリアに縛られない自由
働かない自由だけでなく、ちょっと興味がある仕事に気軽にチャレンジできるようになるのも魅力だと思います。
別に資産がなくてもキャリアに縛られない転職自体は可能です。
しかし、これまでと全く異なる業種などを選択する場合、転職活動に難航したり、待遇が下がってしまう場合も少なくないと思います。
結局、現状の給与・生活水準を維持しようと思うと、これまでのキャリアを踏襲することになります。つまり、やってみたいという気持ちだけで仕事を選ぶのはやはり難しいのです。
しかし、資産があればある程度の収入減は吸収できます。その仕事が気に入って長く続ければ、いずれ収入も増えるかもしれません。
キャリアに縛られない自由なんて必要か?
なるほど言いたいことは分かった。でも、そもそもキャリアに縛らない自由なんて必要か?と思う方もいるかもしれません。
一例ですが、私はVTuberが好きです。
そして、VTuberの事務所によっては裏方の求人を出していることがあります。
正直、裏方系の仕事の待遇はあまりよくありませんし、多くの人にとっては後にも先にもキャリアを活かし辛い仕事だと思います。
そんな仕事であっても、応募条件さえ満たしていれば気軽に応募することができるのです。チャレンジしてみた結果、合わなければまた転職すればいいだけです。
ジョブホッパーという生き方は、一般的にはあまり褒められた生き方ではありません。しかし、資産があればそれも全く問題にならないのです。
月の生活費の1/3くらいを資産収入で維持できるのであれば、かなり現実味があると思います。
それでも浪費自体は悪いことではない
浪費とはなにか?
そもそも、浪費とはなんでしょうか?
【浪費=無駄遣い】でしょうか?
個人的には、生きていくのに必要でないことにお金を使うことだと思います。
そのため、浪費にもいい浪費と悪い浪費が存在すると言えます。
- いい浪費:支払った対価に見合う満足感を与えてくれる浪費
- 悪い浪費:なんとなくで使ってしまう浪費(=無駄遣い)
ラテマネーやコンビニ等は一般的に悪い浪費に該当すると思います。
必要なものにだけお金を使う人生は寂しい
浪費を一切しない人生は正直寂しいし物足りないと思います。
- お金が必要な趣味
- 友達と遊ぶ
- 旅行に行く
- 自炊とは違った食事を楽しむ
生きていくために必要な支出しかしないとなれば、上記のようなことには一銭も使えないということになってしまいます。
お金を使わないで済む趣味ももちろんあります。
ですが、お金は選択肢を増やしてくれるツールです。
お金を手元に残すために、あらゆる選択肢を狭めるのはもったいないことだと思います。
スポーツやジムなどの心身に良い影響を与える趣味だって究極浪費
スポーツや、ジムなどに掛かるお金も生きていくために必要なものではありません。
健康促進やストレス発散のためにも、好きであれば絶対にやった方がいい趣味と言えます。
しかし、生きていくために必要か否か?と問われれば否です。
浪費をすべて否定することは、健康な日々を送る可能性すら狭めかねません。
若いころに得る経験には相応の価値がある
【浪費家だったころの私の価値観】でも書いた通りです。
感性は年齢に応じて変わるものですから、若いころの経験は「今」その時にしか経験できないものです。
やり過ぎさえしなければ、経験に投資することは決して無駄だとは思いません。
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